皆さん…運命の出会いって信じますか

私は信じます…

実際に経験していますから…

とっても素敵なフレーズで始まりましたが、皆さんは運命の出会いをどう思っていますか

出会いと言っても何も人と人との関係だけではありませんし、

動物や物、趣味や景色にいたるまで様々な要素があると思います。

では私が経験した運命の出会いとは…

まぁ奥さんでしょうね…

奥さんとの出会いは本当に偶然と偶然が重なったうえでさらに偶然が乗っかって

その上で…みたいな幾重にも偶然が重なったいわゆる奇跡的なものだと今でも思います。

その話は追々何か別の形で表現するとしまして…

その奥さんともかかわってくるもう一つの運命の出会いについてお話ししたいと思います。

『大好きなアーティストは誰ですか?』

突然そう聞かれたときに”パッ”と瞬時に出てくる人は多いと思います。では…

『運命を感じたアーティストはいますか?』

と聞かれてすぐに出てくる人がどれほどいるでしょうか。

我が家は本当に音楽大好き一家で、子供が小さなころからフェスやライブに家族で参戦するような家庭です。

私も奥さんも、出会う前からジャンルは違えど音楽は好きだったと思います。

2人が出会ったころ…

私には出会えたことに本当に感謝しているバンドがあります。

そのバンドの名は

『tick』

聞いたことがある方もいるかもしれませんが…正直耳なじみのない方のほうが多いかもしれません。

全国的に一世を風靡したわけでもなく…なんなら現在は活動をしていないバンドです。

出会った当時の私はイベンターでアルバイトをしており、その日もとあるライブハウスで

会場設営をしている中でtickのリハーサルが始まりました。

当時から音楽が大好きで、イベンターのアルバイト歴も長く

数多くのアーティストの生歌を聞いてきた私ですが、あの衝撃は後にも先にも超えるものはありません

その日のメインのバンドは結構激しく、ダイブやモッシュが当たり前の客層でしたが

正反対にいるような優しく、滑らかな音の中 Vo.nobooさんの歌声が聞こえた瞬間

”ゾワッ”

と全身の毛が立つほどの鳥肌が…

普段は絶対にしないのにその日ばかりはステージ上で行われているリハーサルに釘付けになっていました。

かの名俳優の言葉ではないですが、リアルに

『なんじゃぁこれは!!!』と声に出していたとかいないとか…

それほどまでに私にとっては衝撃的な音楽でした。

おそらくその日の客層の中で、このバンドの音楽を受け入れた人は多くなかったかもしれませんが

私にとってはその後の人生に多大なる影響を与えてくれた…そんなバンドでした。

その後に出会った今の奥さんにもこのことを熱弁し、曲を聴いてもらい

『一緒にライブに行こう!!』

と誘ってはよく見に行ったものです。

そして時は経ち…

彼らは2度目のメジャーデビューを果たします。

後に知ったことですが、実は過去にメジャーデビューしており、作品もいくつかリリースされていました。

しかし作詞作曲を担当していたバンドの創設者『Reigo5』さんが

この世を去ってしまったことで、メジャーの舞台から一度退かざるを得ないといった経歴がありました。

私が出会った時点ですでに新体制になっており、Reigo5さんが亡くなる前に

レコーディングし、完成していたアルバムをリリースするための署名活動でその事実を知りました。

とても才能にあふれ、音楽への情熱も人並みならぬ方だったと…

そんな方を失ってなお、2度目のデビューを果たせた彼らの努力と覚悟は想像を絶するものがありました。

そんな彼らの2度目のデビューと重なるように、偶然にも私と奥さんの結婚話が決まりました。

アルバムを手にした瞬間に…

『結婚式は全部”tick”の曲でやりたい』そんな思いがあふれてきました。

奥さんも同じように思ってくれたのか、2つ返事で賛成してくれました。

来る3月22日…私たちの結婚式は彼らの優しい音楽に彩られた素敵なものになりました。

結婚式に使用したアルバム『想~omou~』です

そして不思議なことは続きます。

運命のいたずらか、翌3月23日。

とある地元のライブハウスで夫婦となってからの初めてのデートを『”tick”のライブ』で迎えていました。

『無事に昨日夫婦になりました』

そうメンバーにも報告ができ、

『皆さんの音楽のおかげで、素敵な結婚式になりました』

とお礼を言うこともできました。

2010年。彼らは解散という形で活動を終えました。

もう二度と彼らのライブを見ることは叶わないんだなぁ…もう一度見たいなぁ…

なんていつも思っていたんでけど、来る2019年11月

地元とは遠く離れた京都の地で、再び彼らのライブを見ることが叶いました。

解散当時息子は1歳

娘はこの世に存在していなかったにもかかわらず

家族全員がtickの大ファンだった我が家。

再び会えた皆さんに、我が家の思いを伝えることができました。

『今でも大好きです』